MRってどんな仕事なの?

(2018.1.11 投稿)

MRは製薬会社の営業担当者

MR(読み方:エムアール)とは、Medical Representativesの略で医薬情報担当者を意味します。

医薬情報担当者とは、医薬品の適正な使用に資するために、医療関係者を訪問すること等により安全管理情報を収集し、提供することを主な業務として行う者をいう。

「医薬品等の製造販売後安全管理の基準に関する省令」
(厚生労働省令第135号)より

薬は大きく分けると①医療用医薬品と②一般用医薬品に分けられます。
①医療用医薬品・・・病院やクリニック等で医師が患者さんを診察し、処方箋が必要な、薬剤師に調剤して出してもらう薬
(処方箋医薬品とも言います)

・生活習慣病等の医師の管理が必要なもの
・効果の高いもの
・服薬指導が必要なもの  等

処方できる薬剤の量も一般用医薬品に比べて量が多いので、効果が得られやすい反面正しく使わないと副作用等出る可能性があります。
安全に使用できる飲み合わせや量を出されるので、処方された通りに飲めば問題ありません。

②一般用医薬品・・・薬局やドラッグストア等で誰でも購入できる薬(OTC医薬品とも言います)

・風邪や胸やけ等症状が軽いとき
・昔からある薬で安全性が高いもの
・中には薬剤師から説明を受けないと購入できないものもある 等

手軽に購入できる反面効果が弱い場合があるので、いつまでも治らなかったり症状が悪化してしまったら、効いていない可能性があります。
そのような場合はかかりつけの医師や薬剤師に一度相談してみましょう。

上記の2つの中で、①医療用医薬品を扱うのがMRです。

患者さんのことを第一に考えます

MRは製薬会社の営業として、以下のような仕事を求められます。

自社の医薬品の適正使用の推進

なんだか漢字ばかりで堅苦しいですよね。
簡単に言うと、「安全に使っていただくために正しい使い方をしてもらう」ための活動です。
医療用医薬品を扱う製薬会社では非常に重要で決して忘れてはいけません。

安全に使っていただくために
・どんな病気に使い、どんな効果が期待できるのか
・どのような薬で、どう効くのか
・1日に飲む回数や量、飲むタイミング(食前、食後等)
・一緒に使ったらいけない薬
・類似製品とどう違うのか
・患者さんへの服薬指導のツール紹介・提案
・新しい治療法や海外での使用方法の文献提供
等の情報を医師に届けます。

一般的な内容を書きましたが、扱う医薬品によって持っていく情報は違いますし、医師一人一人から求められているニーズも違います。
それぞれのニーズを常に意識しつつ、適正使用していただけるよう情報提供を行います。

疾患の啓蒙活動

患者さんが、「自分がどんな病気か理解し、積極的に治療に向き合う」ことのお手伝いMRの使命の一つだと考えています。

例えば2人の糖尿病の患者さんがいるとします。
Aさん「病気のことはよくわからないが、たくさんの薬がでたわね」
Bさん「糖尿病は合併症が怖いと先生が言っていたなあ。合併症を防ぐために薬を飲んで血糖値を下げよう」

糖尿病は痒みや痛み等自覚症状としては殆んど現れない病気です。
しかし、合併症がとても怖い病気なのです。
そのために、数ある病気の中でも、きちんと指示された通りに薬を飲む人の割合が低いことで有名です。
また、Aさんのように病気のことへの関心の低い患者さんの方が、薬を飲み忘れてしまう頻度が高いことがたくさんの調査からわかってきています。

MRは患者さんと直接接触することが禁じられているので、Bさんのように積極的に治療に向き合えるよう、間接的にお手伝いします。
・病気に関心を持ってもらえるようなポスターやリーフレット等の提供
・服薬指導をしている医師や看護師、薬剤師との情報の共有

自分の病気に少しでも関心を持ってもらえるよう、たくさんの医師、看護師、薬剤師等と面会するなかで、取り入れてうまくいった方法やうまくいかない点、困っている点等を教えていただき、他の医療機関との情報共有したり、本社へ声をあげて会社全体で取り組んでいきます。

副作用や安全性情報の共有・報告

医療用医薬品、一般用医薬品どちらにも言えることなのですが、薬には正しく使っていても「副作用」が起こることがあります。
*副作用とは、ある症状に効いてほしいと思っていたのに、 それとは違うことが起きたものを指します。

有名なところでは、「花粉症の薬」でしょうか。
鼻水やくしゃみを止めるために飲む「抗ヒスタミン薬」は、「副作用」として眠気やだるさが起こることがあります。
これは薬の性質上どうしても仕方のないことです。
そこで、日々の活動の中で伝えていくことは

・「抗ヒスタミン薬」のように薬の性質上どうしても避けられないような副作用
・最大で使える薬剤の量
・一緒に使うと悪影響を及ぼす恐れのある薬剤の組み合わせ
・子供や妊婦には使ってはいけない薬剤
・新しく報告された副作用情報

患者さんに安心して、安全に使っていただけるように医師や薬剤師さんに服薬指導をお願いすることも重要な仕事の一つです。
花粉症の薬を出され、「眠くなるかもしれませんが、心配ありませんよ」と言われると少し安心しますよね。
「眠くなる」等よく起こりえる副作用を予め患者さんに伝えてもらうことをお願いしたり、起きた副作用を教えてもらったら国に報告し、より安心して安全に使っていただけるよう努力します。

 

まとめ

以上、元MRとしてMRの仕事について書かせていただきました。
MRは営業職です。それは間違いありません。
しかし、利益ばかりを求めて、買ってくださいという姿勢では務まらない仕事です。
命に係わる仕事をしているMRは、常に「患者さんのため」に何ができるのか考え、行動していくことが重要なのではないかと考えています。

【合わせて読みたい】